
Hans Memling · PD
立像の聖母子
作品情報
ストーリー
1490年ごろ、ハンス・メムリンクはブルッヘでもっとも名の知れた画家のひとりであり、町でも指折りの富を築いていた。亡くなる数年前にあたるこの時期、彼はこうした聖母子の小さな板絵を数多く手がけている。幼子を抱く聖母の静かなまなざしや、細やかに描かれた衣のひだには、油彩を使いこなした北方絵画ならではの緻密さがある。こうした一枚は教会の祭壇を飾るためのものではなく、家の中で個人が日々向き合い、祈りを捧げるための絵だった。多くは注文主自身の肖像と一対をなし、蝶番でつながれて開閉する形をとっていた。




