
Paul Cézanne · PD
リンゴとプリムラの鉢の静物
作品情報
ストーリー
1894年3月、ジヴェルニーのモネの家に、この絵が贈り物として届きました。贈ったのは画家仲間のポール=セザール・エルーです。庭づくりに後半生を注いだモネの手元に、鉢植えのサクラソウを描いたセザンヌが収まったことになります。セザンヌは花をほとんど描いていません。一つの静物を何十回も見直しながら進める描き方では、切り花も鉢植えも先にしおれてしまうからです。鉢植えの出てくる油彩は三点しか知られておらず、これはその一点です。モネはこの絵を33年間手元に置き、1927年にニューヨークの画商へ手放しました。リンゴが載っているテーブルにも見覚えがあります。裾に飾りのついた、脚の曲がったこの一台を、セザンヌは1890年代の優れた静物のうち三点で使い回しています。




