
Henri Matisse · PD
サン・ミシェル河岸のアトリエ
作品情報
ストーリー
長椅子に横たわるのは、当時マティスがもっとも好んだモデル、ロレットです。彼女を描いた作品は50点近くにのぼります。場所はセーヌ川に面したサン=ミシェル河岸19番地のアトリエで、描かれたのは1916年の冬の終わりか春の初め、フランス東部でヴェルダンの戦いが続いていたころでした。高い窓の外には、シテ島の裁判所パレ・ド・ジュスティスと、サント・シャペルの細い尖塔が見えます。室内では壁も窓枠も床板も、硬い垂直線と水平線にまで切り詰められています。壁や椅子には、絵の中の絵が掛けられ、立てかけられています。この作品には署名がありません。1940年、アメリカの収集家ダンカン・フィリップスが、画家の息子ピエール・マティスのニューヨークの画廊から購入しました。マティスがワシントンのフィリップスの美術館を訪れてから、十年後のことです。




