
Titian · PD
ゲツセマネの祈り
作品情報
ストーリー
画面のほとんどは闇で、光源は二つしかない。兵士のひとりが掲げる角灯と、空に広がるかすかな明るさで、後者は天使の姿を借りずに神の臨在を示している。ティツィアーノは1558年から1562年にかけてこの絵を仕上げ、スペイン王フェリペ2世のもとへ送った。夜の場面に画面内の人工光を置くこのやり方はヴェネツィアの画家たちに強く働きかけ、ヤコポとフランチェスコのバッサーノ父子や、1578年から80年ごろに同じ主題を描いたティントレットの作品にその跡が残る。眠り込んだ弟子たちは、闇の中の中景に押しやられている。




