
El Greco and workshop · PD
聖母戴冠
作品情報
ストーリー
エル・グレコがこの絵を描いたのは1591年ごろ、すでにスペイン中央部の町トレドに腰を落ち着けていた時期である。修業を積んだのははるか遠く、クレタ島のイコン画家としてだった。その後はヴェネツィアとローマで仕事をし、やがてスペインをわが家とした。ここでは聖母が、父なる神とキリストの二人によって天の女王として戴冠され、その上には聖霊の鳩が舞い、下では聖人たちが並んで見上げている。この構図はドイツの画家アルブレヒト・デューラーの版画から取ったものだが、そこから人物を細く引き伸ばし、炎のように高く揺らめく独自の光で照らし出した。この主題を手がけるのはこのときが初めてで、のちにもう一度描くことになる。




