
El Greco · PD
アッシジの聖フランチェスコの法悦
作品情報
ストーリー
長いあいだ、この絵はポーランド東部の小さな教区にひっそりと掛かり、名の知れぬフランドルの画家の作とされ、画面の下隅にはヴァン・ダイクと読める署名まで入っていた。ところが1964年、ある司祭館の財産を目録にまとめていた二人のポーランド人女性美術史家が、より注意深く見た。偽りの名の下から、彼女たちはもうひとつの名を、ギリシア文字で見いだした。ドメニコス・テオトコプロス、世に言うエル・グレコである。描いたのは1575年ごろ、まず聖像画を学び、のちにヴェネツィアとローマで修業したこのクレタ人で、聖フランチェスコを幻視の訪れる一瞬に、痩せさらばえ、顔を上げた姿で、灰色の嵐のような光の中に描いている。ギリシア語の署名が語ることを国家の委員会が認めるまでには1974年までかかり、いまこの絵はシェドルツェの街の教区美術館に掛かっている。




