
El Greco, The Marriage of the Virgin, 1613. Wikimedia Commons. · PD
聖母の結婚
作品情報
ストーリー
エル・グレコがこの絵をトレドで描いたのは1613年ごろで、残された時はもう長くなかった。翌1614年、彼は世を去る。誰かに気に入られようとするのをやめた老人の手が、ここにはある。人物は炎のように上へと伸び、色はしずまらずに揺らめき、マリアとヨセフの手を合わせる祭司は、どんな窓からでもなく内側から光っているかのような場面を取り仕切る。この頃、エル・グレコはスペインではすでに時代遅れになっていた。若い世代は明晰さと静けさを求めたが、彼はその正反対を差し出す。絵はのちにトレドから遠く離れ、いまはブカレストの、ルーマニア国立の収蔵品として掛かっている。




