幼児虐殺

幼児虐殺


作品情報

アーティスト
スカルセッリーノ
制作年
1610
技法
油彩・銅板
寸法
40 × 51.5 cm

ストーリー

1610年頃のローマでは、銅に描く小さな絵が好まれていた。ドイツ出身のアダム・エルスハイマーら北方の画家たちが、金属の板に細密な画面を描いていたのだ。スカルセッリーノもこの場面を、幅50センチあまりの銅板に描いている。

下敷きになったのは、ほぼ一世紀前の版画、ラファエロの下絵をもとにマルカントニオ・ライモンディが彫った『幼児虐殺』だ。版画の母親たちは彫像のような落ち着きを保っている。スカルセッリーノは前景に、筋肉をこわばらせた兵士、取り乱す女たち、息絶えた幼子を折り重ねた。ローマ風の柱廊の向こうには、嵐の夜明けの濁った光の中に廃墟の町が見える。同じ主題の別の銅板画が個人蔵にあり、この作品のための下絵とされている。

左下に描かれた数字257は、1693年のボルゲーゼ家の財産目録でこの絵に付された番号と一致する。

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