
Vincent van Gogh, The pink orchard, 1888. Wikimedia Commons. · PD
ピンクの果樹園
作品情報
ストーリー
1888年2月、南フランスのアルルに着いたゴッホを迎えたのは、まだ冬のままの町でした。数週間後に果樹の花が咲くと、彼は時間と競うように描きます。花は待ってくれないからです。ひと月のうちに、花盛りの果樹園を14点。何枚かを並べてみて、もうひとつの考えが浮かびました。集めていた日本の版画から来た発想です。4月13日、彼は弟テオへの手紙にその並べ方を描いてみせました。三つの果樹園をつないだ三連画で、この絵はその片翼にあたります。花の絵なら売れるとも考えていました。花は誰の気持ちも明るくする、というのが彼の言い分です。色はいまと違っていました。花のピンクはコチニール由来の赤いレーキ顔料で、光に弱く褪せてしまうため、枝先は1888年4月のときより淡く見えています。




