
Vincent van Gogh, The pink peach tree, 1888. Wikimedia Commons. · PD
ピンクの桃の木
作品情報
ストーリー
花の咲いた果樹の絵が並んだのを見て、ファン・ゴッホはそのうち三点を三連画として掛ける案を思いつき、縦長のこの桃の木を中央に置く配置の素描を、パリで画商をしていた弟テオに送った。花の時期は短い。1888年2月、雪のアルルに着いた彼は、果樹が咲き出すとひと月ほどのあいだに14点もの花の絵を描いている。ほぼ一日に一点である。ここに見えるのは葦の垣根の向こうの二本の桃の木、隣は耕したばかりの畑、空は白と青がかき混ぜられている。いま目に入るピンクは、描かれた当時よりも淡い。赤いレーキ顔料が数十年のあいだに退色して、花は白っぽく見えている。




