
Peter Paul Rubens · PD
ガニュメデスの略奪
作品情報
ストーリー
1630年代の後半、晩年のルーベンスはスペイン王フェリペ4世の狩猟の館トーレ・デ・ラ・パラダを飾るため、オウィディウスの『変身物語』にもとづく連作を一手に引き受けていた。その一枚がこの絵で、大神ゼウスが化けた鷲がトロイアの美少年ガニュメデスをさらい、神々の宴で酒を注ぐ小姓にしようと天へ運んでゆく場面である。少年の体をつかむ鷲の爪と、宙に投げ出された腕の重々しさに、老いてなお衰えない画家の筆の勢いが見てとれる。膨大な注文をさばくため多くは工房の手を借りたが、この構図はルーベンス自身が練り上げた。




