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奴隷市場
作品情報
ストーリー
19世紀のヨーロッパの画家たちは、中東や北アフリカを、異国情緒あふれる想像の舞台としてしきりに描いた。ジェロームのこの絵もそのひとつである。市場の中央に裸で立たされた女性の口を、買い手らしき男が指でこじあけ、歯を確かめている。ジェロームは、この場面を細部まで写真のように精密に仕上げた。ただし彼が実際にその市場を見たわけではない。今日この絵は、イスラム社会を野蛮で退廃したものとして描き出し、北アフリカへ進出していくフランスに、自分たちのほうが道徳的に上だという思い込みを与えた作品として、批判とともに語られる。買われようとする女性の顔だけが、こちらに背を向けて見えない。




