
小市場
作品情報
ストーリー
2008年まで、この画面に描き手の名を読み取ることはできなかった。その年、トリノ郊外にあるサヴォイア家の旧狩猟宮殿ヴェナリア・レアーレの修復センターが洗浄を行うと、画面下部中央の石の上から「LEANDER BASSANO」という署名が現れた。名はラテン語の綴りである。洗浄によって、この絵がそれ以前に時代を違えて二度補彩されていたこともわかった。
バッサーノ家の作品では、署名の意味は大きい。父ヤコポと息子たちはひとつの工房で同じ主題を並んで描き、人で混み合う田舎の市場もそのひとつだったため、署名のない作品は誰の手か決めきれないことが多い。美術館はこの絵を1580年以降、1585年頃までの作としており、当時レアンドロは20代で、まだ父のもとで働いていた。同じ頃に描かれた父ヤコポの《大市場》が、この展示室に掛かっている。


