
Diego Velázquez · PD
ブレダの開城
作品情報
ストーリー
1625年、八十年戦争のさなか、スペイン軍は長い包囲の末にオランダの要衝ブレダを陥落させた。それから十年ほどのち、ベラスケスはマドリードの新しい宮殿ブエン・レティーロの「諸王国の間」を飾るために、その勝利の場面を描く。ただし彼が選んだのは、戦いそのものではなく、鍵の受け渡しの一瞬だった。勝者スペインのスピノラ将軍は馬を下り、敗れたオランダのユスティヌスの肩にそっと手を置く。相手をひざまずかせも辱めもしない。宮廷で帽子をかぶる特権をもつグランデでありながら、その帽子を手に持ったこの穏やかな身ぶりが、勝者の寛大さを語るといわれる。背景には、スペイン兵の槍が林のように整然と空へ突き立つ。この槍のならびから、絵はスペインで「ラス・ランサス」、すなわち槍と呼ばれてきた。





