幼子キリストに乳を与える聖母

Titian · PD

幼子キリストに乳を与える聖母


作品情報

アーティスト
ティツィアーノ
制作年
1570
技法
油彩
種類
絵画
寸法
76.2 × 63.5 cm

ストーリー

1545年、ティツィアーノはローマに赴き、ミケランジェロが彼の仕事ぶりを見にやって来た。同行していたジョルジョ・ヴァザーリによれば、このフィレンツェの彫刻家は色彩をほめる一方で、ヴェネツィアでは素描を学ばないのが惜しいと漏らしたという。少なくとも20年後、この小さなカンヴァスを描いたとき、ティツィアーノはミケランジェロの構図のひとつを思い浮かべていたらしい。聖母は乳を飲む幼子の上に頭を傾け、幼子は母の腕に包まれたまま、こちらに背を向けるように身をよじる。ナショナル・ギャラリーは、視線が母の指から幼子の背の線をたどって聖母の顔へと上っていく道筋を説明している。人物の力強さは借りものだが、筆づかいは晩年の画家そのものだ。溶け合わせない筆触、抑えた色数、そして固い形が溶けはじめるような銀色の光。1924年、化学者で収集家のルートヴィヒ・モンドの遺贈によってギャラリーに入った。

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