花瓶の花

花瓶の花


作品情報

アーティスト
アンリ・マティス
制作年
1944

ストーリー

この花瓶の花が描かれたのは1944年、マティスの生涯でもっとも過酷な年のひとつでしたが、絵からはそのことがほとんど伝わってきません。彼はこのとき、連合軍の空襲を恐れてニースを離れ、内陸のヴァンスで暮らしていました。その春、ゲシュタポは娘のマルグリットを逮捕します。彼女はレジスタンスの伝令を務めていました。拷問を受けたうえで、ドイツのラヴェンスブリュック収容所へ向かう列車に乗せられます。空襲が列車を止め、彼女は森へ逃れました。別居していた妻アメリーも、やはりレジスタンスの活動で半年を獄中で過ごしています。そのすべてのあいだ、マティスは南仏にとどまり、目の前にあるものを描き続けました。花、果物、部屋にさす光です。ここでは色が感情を担い、線は簡潔に保たれています。

この物語を音声で。アプリを入手。