
Sandro Botticelli · PD
ヴィーナスとマルス
作品情報
ストーリー
1480年代半ばのフィレンツェで、ボッティチェリが婚礼の調度を飾る横長の板に描いた一枚だ。左に愛の女神ウェヌスが目覚めて身を起こし、右では軍神マルスが甲冑を脱ぎ、口を開けて深く眠り込む。戦いの神を眠らせるほど愛は強いという寓意で、当時フィレンツェで盛んだった新プラトン主義の思想が背景にある。足元では子どものサテュロスたちが、マルスの槍や兜でいたずらに遊ぶ。右上には小さな蜂の群れが飛び、注文主だったウェスプッチ家の名にかけた洒落だとも言われる。眠るマルスの胸に、起こそうとする者のいたずらは届いていない。




