
El Greco, View and Plan of Toledo, 1610. Wikimedia Commons. · PD
トレドの景観と地図
作品情報
ストーリー
晩年のエル・グレコが、自ら故郷と定めたトレドを描いた一枚です。手前では若者が街の地図を掲げ、左手にはタホ川を擬人化した川の神が横たわります。目を引くのは画面中央、雲の上に浮かぶタベラ施療院です。実際の場所ではほかの建物に隠れてしまうため、グレコは建物をそこから移して正面を見せました。その事情は、地図に添えられた銘文に淡々と記されています。注文主は施療院の管理者で、画家の友人でもあったペドロ・サラサールです。1561年に宮廷がマドリードへ移り、往時の輝きを失いつつあった街を、クレタ島生まれのこの画家はなお誇らしく画面に収めました。




