
オナガー狩りを描いた壁画(ドゥラ・エウロポス出土)
作品情報
ストーリー
オナガーはシリアの草原に棲む野生のロバで、足が速く警戒心が強い動物です。この壁画では、弓を持った騎手たちが2メートルを超える帯状の画面でそれを追っています。こうした狩りの場面は、ユーフラテス川沿いの町ドゥラ・エウロポスの壁画や落書きにたびたび登場します。この壁は、西の砂漠にある隊商都市パルミラの方角を向いた門の近くの家にありました。ルーヴルはこの壁画を194年のものとしています。
この壁にはパルミラの気配があふれています。ギリシア語の碑文はパルミラの四柱の神々への奉献文で、後には誰かがパルミラ文字、つまりこの都市のアラム文字で落書きを加えました。小さなエロスの姿は宴の場面の一部で、その場面はシリアの現地に残されました。
この家が発掘されたのは1936年と1937年、イェール大学とフランスの碑文・文芸アカデミーによる合同調査の最後の数シーズンで、指揮したのはアメリカの考古学者フランク・ブラウンです。出土品は分配され、同じ家の別の壁画はニューヘイヴンへ渡り、この部分は寄贈によってルーヴルに入りました。



