
Paul Gauguin · PD
川辺の女たち
作品情報
ストーリー
ゴーギャンがタヒチに着いたのは1891年6月。安く暮らし、パリの画商たちから遠く離れて描くつもりだった。この小さな画布が描かれた1892年には、その計算は崩れていた。金はなく、しばしば病み、帰国の船をどうにか手配してほしいと手紙を書いている。そうした状況で選んだ画題は、宣伝文句のような楽園ではなく、水辺のふだんの仕事だった。川岸で洗濯をする女たちである。彼がもっとも手を入れたのは、流れの上に広げられた洗濯物だった。美術館はその輪郭の切れ味に注意を促している。水のなかに置かれた、ほとんど抽象に近い色の面として見えるほどである。フランス行きの船に乗れたのは、それから二年後だった。




