
Sandro Botticelli · PD
円形画を持つ青年
作品情報
ストーリー
ボッティチェッリがこの《円形浮彫を持つ若者の肖像》を描いたのは1480年ごろ、メディチ家の庇護のもとフィレンツェで活躍していた時期でした。若者が両手で古い聖人の円形浮彫を掲げ、静かにこちらを見つめています。その浮彫は14世紀の別の画家の手になる本物の板がはめ込まれたもので、時代の異なる二つの作品が一枚の絵の中で出会っています。長く個人の手を経てきたこの肖像は、2021年にニューヨークの競売で9千万ドルを超える値がつき、ボッティチェッリの作品として記録的な高額で取引されました。青年が誰なのかは今なお分からず、その視線だけが五世紀を隔てて残されています。




