
ストーリー
アメリカの西部開拓を描いた画像のなかでも特によく複製されてきた一枚は、実物を前にすると意外なほど小さな絵です。ジョン・ガストが1872年に描いた《アメリカの進歩》は、およそ29×40センチしかありません。白い衣の巨大な女性が大陸の上を西へと漂い、片腕に教科書を抱え、肘には電信線を掛けています。その下を列車、駅馬車、幌馬車、農民たちが進み、先住民とバイソンは彼らの前から退いていきます。西部の旅行案内書を出していた出版者ジョージ・クロファットが版画にして広めるために注文した絵で、実際そうして各地に行き渡りました。
オートリー・アメリカン・ウェスト博物館は1992年にこの絵を購入しました。19世紀と20世紀の風景画のあいだに掛けられ、同じ土地の歴史をまったく違うかたちで語る先住民アーティストの作品と並べられています。この並べ方は、博物館そのものの成長を映しています。博物館は1988年、映画とラジオで活躍した歌うカウボーイ、ジーン・オートリーによってジーン・オートリー西部遺産博物館としてグリフィス・パークに開館し、初代館長はジョアン・ヘイルでした。
2003年には、ロサンゼルスで最も古い博物館のひとつであるサウスウエスト博物館を引き継ぎ、約1万4,000点のかごを含むおよそ23万8,000点のコレクションも加わりました。収蔵品には今もオートリー自身の世界が息づいていて、彼の最初のマーティンD-45ギターまであります。
