
アイ湾を望むアムステルダムの眺望
作品情報
ストーリー
この眺めを得るために、ロイスダールはダム広場に建設中だったアムステルダムの新しい市庁舎、現在の王宮の足場によじ登り、屋根のはるか上から町を素描した。油彩になったのはその後、1665年から1670年ごろで、画布は一辺40センチほどしかない。いまは個人の所蔵家がナショナル・ギャラリーに貸し出している。
眼下ではダムラックの細く背の高い家並みが水辺へと続き、旧教会(アウデ・ケルク)の塔が屋根の上に段をなしてそびえる。その先に広がるのがアイ湾で、当時はこの町の港だった広い水面に、商船のマストが林のように立ち並ぶ。手前では、はしけやガルヨットと呼ばれる小さな沿岸船が、白い帆を張って水面を渡っていく。
当時のアムステルダムはヨーロッパで最もにぎわう港で、人口はおよそ20万人に達していた。ロイスダールはこの絵に人の姿をひとつも描き入れていない。




