
両親に嘆かれるアベル
作品情報
ストーリー
画家たちはほとんどつねに、アダムとイヴを楽園にいた頃のように若く傷のない姿で描く。リスは二人を老いさせた。ここにいるのは、労苦に刻まれた年老いた夫婦であり、息子アベルの亡骸の上に身をかがめている。アベルは死を迎えた最初の人間であり、兄弟のカインに殺された。そのカインは遠くへ逃げていく姿がかろうじて見てとれる。これは最初の死であり、最初の嘆きだ。リスはそれを、すでに労働に満ちた一生を背負ったかのように見える二人に託した。まわりでは陽が沈み、空に赤と金を広げ、亡骸の横たわる不毛の丘の上で、二本の高いポプラが風にたわむ。顔と衣のしわの一つひとつにこだわって描く、北方の画家にしか作れない絵である。



