イサクの犠牲

イサクの犠牲


作品情報

アーティスト
ヨハン・リス
制作年
1630
技法
油彩

ストーリー

この絵は対をなす二枚の片割れとして描かれ、二点はいまも並んで掛けられている。対の一枚は、最初に殺された子であるアベルを嘆くアダムとイヴを描く。こちらでは物語が逆の方へ進む。神から息子イサクを生贄に捧げよと命じられたアブラハムは、すでに刃を振り上げている。その最後の一瞬に天使が腕をつかみ、少年は救われる。目を引くのは、リスがこれをどれほど静かに演出しているかだ。振り上げた刃の恐怖で画面を満たすかわりに、人物のまわりに広くおだやかな風景を開き、丘と空の長く歌うような線に感情を担わせている。刃はついに落ちず、場面全体は、まるで危機がすでに過ぎ去ったかのように、風景のなかへ沈み込んでいく。

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