
Jan Steen · PD
贅沢に気をつけよ
作品情報
ストーリー
1660年代のオランダ共和国はヨーロッパでもっとも豊かな一角で、ゆとりある市民層は使う金も、守るべき体面も持っていた。ヤン・ステーンは彼らに、笑い話の姿をした戒めを描いてみせた。この家はすっかり箍が外れ、めいめいが欲望のままにふるまい、まわりでは暮らしが崩れていく。こちらへ微笑みかける女は画家の妻マルフリット・ファン・ホイエンがモデルで、家の主人といちゃついている。右下の石板にステーンは、オランダのことわざの前半を書きつけた。in weelde siet toe、豊かなときこそ用心せよ、という意味である。伏せられた後半は、鞭による罰をほのめかす。場面の上に吊るされた籠には、松葉杖と剣、そしてハンセン病者の鳴子が控えている。この安楽が招き入れつつある病と没落である。




