
Bartolomé Esteban Murillo · PD
聖パウロの回心
作品情報
ストーリー
画面の上半分はほとんど空いていて、光と、十字架を抱えて身を乗り出すキリストだけが置かれている。下半分では、白馬から投げ出されたサウロが腕をかざし、供の者たちが暗い背景のなかで散り乱れる。使徒言行録が語る、ダマスカスへ向かう途上の一瞬である。ムリーリョがこれを描いたのは晩年、1675年から1682年のあいだで、構図はセビーリャに版画で伝わったルーベンスの作例に負っている。穏やかな信心画を得意とした画家としては例外的に激しい場面で、同じ画家の『聖アンデレの殉教』と対をなしていたと考えられている。暗い空の上部には、サウロが聞いた問いかけがラテン語で茶色い文字で書き込まれている。




