
Nicolas Poussin · PD
エコーとナルキッソス
作品情報
ストーリー
プッサンがこれを描いたのはローマ、1630年ごろのことだ。彼は古代の詩と彫刻を吸い込もうと南へ下ったフランス人で、そのまま本当の意味では戻らなかった。物語はオウィディウスによる。愛する者をことごとく退けたナルキッソスは、自分の水面の影に恋するよう定められ、泉のほとりでやせ衰えていく。プッサンが描くのはその最期の瞬間だ。ナルキッソスは草の上に横たわって息絶えようとし、やがて彼の名を負う淡い花が、もう頭のまわりで開きはじめている。彼を愛して拒まれた妖精エコーは、左の岩の上で石と化し、ただ見守ることしかできない。松明を持つ翼の生えた小さな少年は愛の神で、この一部始終を仕掛けたのは彼だ。




