
Jean-Baptiste Camille Corot · PD
マンドリンを持つ少女
作品情報
ストーリー
1916年9月、ヴェルダンではまだ戦闘が続いていました。その頃パリで、スペイン出身の画家フアン・グリスが、コローのこの絵をもとに一枚の油彩を描いています。キュビスムの仲間だったブラックやレジェは戦場に送られていましたが、中立国スペインの国籍をもつグリスはアトリエに残り、ちょうどこの年から昔の巨匠の作品をもとに描くようになりました。いまバーゼル市立美術館にあるその絵では、女性は灰色や白、茶色の平らな面に組み替えられています。それでも、髪に巻いたビーズの飾り帯、小さな真珠の耳飾り、膝に横たえたマンドリンは、ここに見えるものとそのまま対応しています。コローがこの絵を描いたのは1860年から1865年ごろで、イタリアの農婦の衣装を着せたアトリエのモデルが、何気なく弦をつまびいています。1916年の時点で、原画はもうフランスにはありませんでした。1911年にパリのベルネーム=ジュヌ画廊から、ブダペストの銀行家で収集家のヘルツォグ男爵の手に渡っていたのです。





