
James McNeill Whistler · PD
喫煙する老人の頭部
作品情報
ストーリー
おそらく1858年の春、まだパリで絵を学んでいた若いホイッスラーが描いた一枚である。モデルは年老いた露天商だ。のちにこの絵を所有した友人の彫刻家シャルル・ドルーエによれば、男はおまるを売り歩いていて、ポーズの謝礼に40スーを受け取ったという。ホイッスラーの最初の伝記作者ペネル夫妻は、もう少し穏やかに、画家がレ・アールの市場でたまたま出会った瀬戸物売りの老人だと書いている。顔と帽子とシャツには絵具が厚く盛られ、白い胸元の一部はパレットナイフで仕上げられているが、上着と背景は薄塗りのままだ。鮮やかな色は帽子の赤いリボンだけである。ドルーエはこの作品をフランス国家に遺贈した。一般に初めて公開されたのは1905年、画家の死から二年後のことだった。




