
Ivan Shishkin · PD
荒涼たる北にて…
作品情報
ストーリー
シーシキンといえば、陽光あふれるロシアの大森林を描いた画家として知られる。だがこの絵は例外だ。雪をまとった一本の松が、むき出しの岩山の頂に、月の光を浴びて立っている。彼は1891年、詩人レールモントフの詩の挿絵としてこれを描いた。その詩「荒涼たる北に」は、寒さのなかの孤独な松が、遠い熱い国の一本の椰子を夢に見る、という内容である。レールモントフ自身、ドイツの詩人ハイネの数行から翻案していた。この仕事は、レールモントフの没後50年を記念する挿絵入りの著作集のための依頼だった。生命に満ちた雄大な森を描き慣れた画家が、ここでは純粋な孤独そのものを描いている。絵は今、キーウの美術館にある。




