
Diego Velázquez · PD
マルガリータ・テレサ王女
作品情報
ストーリー
描かれた幼い少女はスペイン王フェリペ4世の娘マルガリータ・テレサで、ベラスケスが描いたのは1653年ごろ、彼女がわずか二歳のときだった。この肖像には果たすべき役目があった。彼女は叔父レオポルト、のちにウィーンで神聖ローマ皇帝となる人物と婚約しており、こうした絵は北へ送られて、遠い宮廷が待ち望む花嫁の成長を見守るためのものだった。だからこの絵は今日、マドリードではなくウィーンにある。ヨーロッパ各地へ次々と送られた一連の肖像の一枚である。ベラスケスは彼女に淡い薔薇色と銀灰色をまとわせ、布地には光をとらえる素早い筆触が散らされている。小さな手は低い机のうえに置かれ、その年ごろの子どもにはとても保てないような姿勢をかろうじて支えている。




