
Diego Velázquez · PD
ヨセフの血染めの衣
作品情報
ストーリー
1630年、初めてのイタリア旅行でローマに滞在していたベラスケスは、旧約聖書の一場面をこの絵に描いた。ヨセフの兄たちが、血に染まった弟の衣を父ヤコブのもとへ持ち込み、獣に殺されたと嘘をつく瞬間である。だまされた老父は驚きに身をのけぞらせ、兄たちはそれぞれの表情でうろたえや白々しさを見せる。ベラスケスはこの旅で、イタリア絵画の遠近法や人体表現を熱心に学んでおり、床に向かって伸びる短縮法の描写や、吠える犬の姿にその成果がうかがえる。宮廷の注文ではなく、自らの研究として手がけた一枚だった。現在はマドリード近郊のエル・エスコリアルにある。




