
ララの死(習作)
作品情報
ストーリー
これはドラクロワがバイロンから取った場面の習作である。バイロンの詩は、40年にわたって彼の想像力を養い続けた。1814年のバイロンの物語で、ララは秘めた過去を持つ寡黙な貴族だ。小競り合いのなかで矢に射抜かれ、若い小姓カレドに抱きかかえられながら、ゆっくりと息を引き取る。ララが死んで初めて、居合わせた者たちは、忠実なその小姓が女であったことを知る。変装して彼に付き従ってきたギュルナーレである。1848年ごろ、ドラクロワはこの場面を画布に起こした。死にゆく男が青ざめて地に横たわり、小姓のほっそりした姿がその上にかがみ込む。習作だけに筆は自由で速く、本画に先立って姿勢と光をとらえるために色が置かれている。彼は生涯を通じてこうした文学のなかの死に立ち返った。そしてここでは、絵具がかろうじて言い表すひとつの細部に、すべてがかかっている。少年に見えて、じつは少年ではない、嘆く小姓に。




