
キリストの哀悼
作品情報
ストーリー
高さ36センチほどの小さな板絵で、ドッソが1517年か1518年ごろに描いた。キリストは地面に横たわり、その体は、生きている者たちのばら色の顔の隣で灰色に変わっている。聖母は足もとにひざまずき、暗いマントの中で両腕を大きく広げる。マグダラのマリアは頭のそばにひざまずき、その後ろではクロパの妻マリアが髪をかきむしっている。十字架は左端に寄せられ、遠くのゴルゴタの丘には三本の十字架が立つ。
手前の地面には茨の冠が落ち、そのそばに、兵士たちがキリストの衣を分けるために振ったさいころがある。ナショナル・ギャラリーは、この主題では非常に珍しい細部だとしている。光はぎざぎざの白い筆致と、黄色やばら色のちらつくようなタッチで置かれている。
この絵は1924年、批評家クロード・フィリップス卿の遺贈で美術館に入った。ウォレス・コレクションの初代館長を務めた人物で、1906年ごろロンドンの競売で手に入れていた。絵と同じ世紀のヴェネツィアの額縁は、1995年にこの絵のために購入されたものである。




