
Claude Lorrain · PD
クピドの宮殿の前のプシュケのいる風景
作品情報
ストーリー
クロード・ロランがこれをローマで描いたのは1664年、注文主は町でも指折りの大貴族ロレンツォ・コロンナで、古い物語をたたえた理想の風景を望んでいた。題材は二世紀のローマの小説による。人間の娘プシュケーと、愛の神クピドの物語で、クピドは彼女を宮殿に隠し、その姿をあまり近くで見てはならないと命じる。ロランは彼女を、宮殿の下の岸辺に小さくひとり置く。光が去っていく静かな時刻である。今日この絵が帯びる英語の題名「魔法の城」は、一世紀あまりのちに作られた版画に由来する。詩人ジョン・キーツはこの絵を知っており、「危うい海の波しぶきに開かれた魔法の窓」とうたったとき、思い浮かべていたのはこの絵だったのかもしれない。




