
Paul Signac · PD
ポン・デ・ザール
作品情報
ストーリー
シニャックがこの橋を描いた1925年、ポン・デ・ザールはすでに120年ほどそこに架かっていた。1801年から1804年にかけて造られたパリ最初の鉄の橋で、九つのアーチを持つ歩行者専用の橋である。当時のセーヌはまだ働く川で、蒸気の曳船が艀を連ねて上り下りしていた。シニャックは1920年代に入ってから、この一帯を繰り返し描いている。絵具を混ぜずに細かく並べて置く手法は1880年代半ばにスーラから受け取ったもので、60代になってもそのままだった。彼が見た鉄の橋は二度の大戦で傷み、1979年に艀が橋脚にぶつかって崩れ落ちた。いま同じ場所に立っているのは、アーチを七つに減らして1984年に架け直された橋である。




