
Sandro Botticelli · PD
聖母子と幼き洗礼者聖ヨハネ
作品情報
ストーリー
幼子は目を閉じ、ほとんど水平に母の腕に横たわっている。眠りの姿であり、のちの死を先取りする姿でもある。マリアはその子をフィレンツェの守護聖人である幼い洗礼者ヨハネのほうへ差し出し、二人を抱き合わせようとする。背後は薔薇の茂みで、薔薇は聖母の花、赤い花弁は受難の血に通じる。ボッティチェッリがこうした信心のための絵をフィレンツェの邸宅向けに描いたのは15世紀の終わりの十年、説教師サヴォナローラの時代が過ぎた直後にあたる。どこまでが本人の手でどこからが工房かについて、研究者の意見はいまも一致していない。ピッティ宮の目録には1637年から現れ、1716年から1723年までは大公の寝室に掛かっていた。




