
James McNeill Whistler · PD
青と銀のノクターン
作品情報
ストーリー
テムズ川の対岸に見えるのはバタシーです。ホイッスラーが1870年代初めに暮らしていたチェルシーのリンジー・ロウから、夕暮れの川を眺めた景色です。当時の対岸は工場の並ぶ一帯で、地平線の煙突や黒い小山は川沿いの工場のもの、そのなかには黒鉛工場の鉱滓の山もあり、ただ一本の尖塔はバタシー教会です。ホイッスラーは、この絵の大部分を一日で仕上げたと語っています。薄く溶いた絵具を、左から右へ画面の幅いっぱいに走らせるように塗っています。右下の数枚の葉は先の尖った筆でごく淡く描かれ、そのそばには蝶を図案化したモノグラムが枠に収められています。ホイッスラーが署名の代わりに使った印です。描かれた当初、この絵には日本の青海波の文様を描いた額が付いていたと考えられています。




