
Paul Signac · PD
サン=カストの港
作品情報
ストーリー
1890年、シニャックはブルターニュ北岸の町サン=カストに滞在し、その湾を四点の連作に描きました。本作はそのひとつです。シャトレの浜に立ち、湾の向こうの緑の岬ポワント・デュ・シャトレを望む構図で、左手の水平線の端にはラ・ラット城砦が小さく見えています。所蔵するボストン美術館は、同じ主題を繰り返し描く連作という発想は、当時すでにそれに取り組んでいたクロード・モネから得たのかもしれないと述べています。シニャックはこの頃、作曲家のように作品に番号をつけており、この絵は「作品209」です。同じ年のうちに、ベルギーで陶磁器工場を営むヴィクトール・ボックの手に渡りました。1951年、ベルギーのオステンドの展覧会では「サン=トロペ」という題で出品されましたが、シニャックが初めて船でサン=トロペに入ったのは1892年のことです。




