
Hugo van der Goes · PD
ポルティナーリ祭壇画
作品情報
ストーリー
これはフランドル、いまのベルギーで描かれた祭壇画だが、その運命を決めたのはイタリアだった。注文主はトンマーゾ・ポルティナーリ。メディチ家の銀行のためにブルッヘで働いていたフィレンツェ商人である。彼はこの巨大な三連画をはるばる船で故郷フィレンツェへ送り、1483年に教会で公開した。北方の油絵をまのあたりにしたフィレンツェの画家たちは、大いに驚いた。とりわけ、手前に置かれたガラスの花瓶の透きとおる質感は、まだ油彩を使いこなせずにいた彼らには驚異だった。礼拝する羊飼いたちの日に焼けた顔は、少しも理想化されていない、生身の農民そのものだ。花瓶に生けられた花は、やがて訪れるキリストの受難を暗示している。





