
Peter Paul Rubens / After Jan Cornelisz Vermeyen · PD
ムーレイ・アフマドの肖像
作品情報
ストーリー
1535年、神聖ローマ皇帝カール五世は艦隊を率いてチュニスを攻め、オスマン帝国の手から奪い、ハフス朝の君主を自らに臣従する王として王座に戻した。この遠征には画家ヤン・フェルメイエンが同行し、戦の場面を記録するかたわら、現地の王族の肖像を描いている。そのうちムーレイ・アフマドと呼ばれる人物を描いた一点を、およそ70年ののちにルーベンスが模写した。それがこの絵である。同じ名を持つハフス朝の王族は何人もいたため、誰を描いたものかは今も定まっていない。
フェルメイエンの原画は失われ、ルーベンスの写しのほうが残った。背後を横切る石造りの水道橋は、ザグアン山の泉からカルタゴへ水を運んだローマ時代のものである。ルーベンスはこの絵を生涯手元に置き、東方三博士を描くたびに、アフリカから来た王の顔としてこの人物を使い続けた。




