イングランドのエリザベス1世の肖像

イングランドのエリザベス1世の肖像


作品情報

アーティスト
作者不詳
制作年
1597
技法
カンヴァスに油彩
寸法
176 × 144 cm

ストーリー

1590年代なかば、エリザベス1世は60歳を超えていて、女王の顔が人前でどう見えるかは国家の問題になっていました。1596年、枢密院は役人たちに、女王の不興を買う肖像を探し出して消させ、新しい肖像は承認された原型からしか作らせないよう命じます。この絵はまさにその年代の、その仕組みの中から出てきた一枚です。描いたのはロンドンで活動したフランドル出身の画家、小マルクス・ヘラールツの周辺の手でした。1592年に彼が描いたディッチリーの肖像は、その後ほかの画家たちに何度も写され、そのたびに顔立ちが穏やかに整えられていきます。フィレンツェにどう渡ったかの記録は残っていません。美術館は、宮廷どうしが肖像を贈り合う習慣によって、女王の存命中に届いた可能性が高いと見ています。しかも一枚だけではありませんでした。1587年と1609年のフィレンツェの目録には、ヴェッキオ宮にあったもう一点の女王の肖像が載っていて、そちらは現在シエナにあります。

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