
Henri Matisse · PD
眼鏡をかけたジョルジュ・ベッソンの肖像
作品情報
ストーリー
美術評論家ジョルジュ・ベッソンは1917年12月18日、マルセイユの港に面したオテル・ボーヴォーで、ただ一度だけマティスのモデルを務めた。この肖像はその一回きりの制作から生まれた。第一次世界大戦は四度目の冬を迎えていた。ベッソンは健康上の理由で動員されず、この頃たびたび友人の画家アルベール・マルケとともにマルセイユに滞在していた。筆の速さは画面にそのまま表れている。白髪まじりの髪は絵具をたっぷり含んだ数筆で置かれ、丸い眼鏡は暗い線で描かれ、ところどころ絵具が下地をほとんど覆っていない。裏面にはマティスがベッソンへの献辞を書き、マルセイユの思い出と記した。翌年、マティスは眼鏡をかけていないベッソンをもう一度描いたが、そちらには14回のポーズが必要だった。




