
レブナ・デンゲルの肖像
作品情報
ストーリー
隣にいる架空の皇帝アルキトロフとは違い、この人物は実在した。レブナ・デンゲルは1508年からエチオピアを治めたが、その治世はそのまま破局へと入っていった。1520年代から30年代にかけて、エチオピア人がグラン、すなわち左利きと呼んだムスリムの将軍が、彼のキリスト教王国の大半を席巻したのである。窮した皇帝はポルトガルに助けを求め、小さなポルトガルの部隊がついに、火縄銃もろともやって来た。ただし、それは1540年の彼の死のあとのことだった。ヨーロッパ人にとって彼は、ムスリムの地の彼方のどこかにいる強大なキリスト教の王、いまだ見いだされずアフリカに探し求めるべき対イスラムの盟友、すなわちプレスター・ジョンという古い夢をかきたてる存在だった。



