
Bronzino · PD
ルカ・マルティーニの肖像
作品情報
ストーリー
手前に広げられた紙は、ピサ周辺の地図です。この肖像が存在するのも、その地図の仕事があったからでした。ルカ・マルティーニはコジモ一世のもとでピサの堀とガレー船と要塞を預かる役人で、1547年から1561年に亡くなるまでその職にありました。実際の仕事は、フィレンツェと海のあいだに広がる湿地の干拓、川筋の付け替え、運河の維持です。ブロンズィーノが彼を描いたのは1550年代半ば、事業のただ中でした。地図は実測にもとづいて正確に写されていて、研究者は絵画の中に現れた最も早い測量図の一つに数えています。マルティーニは学者としても知られ、ダンテの読み手であり、ピサでは彫刻家に仕事を与える人でもありました。画家はしばしば彼を訪ねています。この肖像はパラティーナ美術館の「火星の間」に掛かっています。惑星の名を持つ部屋が続く、あの一連の広間のひとつです。




