
教皇ボニファティウス8世の肖像
作品情報
ストーリー
ボニファティウス8世は、周りのほとんどの顔よりもはるかに古い時代に属している。1294年に教皇となり1303年に没したから、この模写が作られる三世紀も前の人物である。1300年に最初の大聖年を宣し、巡礼の群れをローマに呼び寄せ、王をしのぐ教皇権の主張を行けるところまで押し進めた。それがフランス王フィリップ4世との激しい争いを招き、1303年、王の手の者が老教皇をアナーニで捕らえた。イタリアが長く辱めとして記憶した出来事である。彼を憎んだダンテは、まだ存命のうちからほとんど地獄の一席を用意した。1290年代の画家は確かな肖像を残していないから、この顔は後の時代が中世の敵を思い描いたものにほかならない。



