
Paul Signac · PD
ボワ=コロンブ近郊の鉄道交差点
作品情報
ストーリー
1885年ごろ、パリ北西の郊外は鉄道を軸にして広がっていた。ボワ=コロンブも当時はコロンブの一角にすぎず、線路のおかげで住宅が増えていった土地で、独立した市になるのは1896年のことである。シニャックはこの分岐点を乗客として知っていた。パリからアニエールの母のもとへ出かけるたび、ここを通り過ぎていたからだ。制作にあたっては柵の外に画架を据え、転轍手の小屋と、バラストの上へ枝分かれしていくポイントを正面から描いている。鉄道は近代を映す画題として当時よく描かれ、モネはサン=ラザール駅に連作を残していた。ここでの色は灰色や褐色、くすんだ緑にとどまり、筆づかいも幅の広いままである。





