
自画像
作品情報
ストーリー
ワシントン・オールストンは1805年にローマでこの自画像を描き、都市の名を画面に書き込みました。左側の中ほどに、ラテン語の大文字で「W. ALLSTON. ROMAE. 1805.」と読めます。サウスカロライナ出身の彼は当時20代半ば、ロンドンのロイヤル・アカデミーで学んだのち、古典の巨匠たちを研究するためにイタリアへ来ていました。襟元を開け、クラヴァットをゆるく結び、黒い巻き毛を額に垂らした姿は、ロマン主義の世代が思い描いた繊細で詩的な若い芸術家そのものです。オールストンはこの絵を長く手元に置き、1839年までにロードアイランド州ニューポートのメアリー・プレブル・エイモリーに贈りました。彼女の死後は妹の手に渡ります。1871年ごろには、ニューヨークの鉄道実業家で、メトロポリタン美術館の初代理事長を務めたジョン・テイラー・ジョンストンの所蔵になっていました。1876年12月にそのコレクションが売り立てられたとき、ボストンのアリス・フーパーが925ドルで落札しました。彼女は3年後に亡くなり、その遺贈によって1884年、この自画像はボストン美術館に入りました。

