
Vincent van Gogh · PD
日本版画のある自画像
作品情報
ストーリー
ファン・ゴッホが1887年にこの自画像を描いたころ、安価な日本の木版画はパリのいたるところにあった。大通り沿いの店で箱ごと売られ、彼自身も買い集めては眺めるようになっていた。その一枚が、ここでは背後の壁に掛かっている。平らな色面と力強い輪郭こそ、彼が自分の絵に取り込もうとしていたものだ。彼はその版画を背に、飾り気のない上着姿で立ち、見る者をまっすぐ見返している。パリ時代、ファン・ゴッホは何度も自分の顔を描いた。理由はいたって現実的で、モデルを雇えば金がかかるのに、その金がほとんどなかった。鏡の中の男ならただで座ってくれる。これは、彼が南フランスへ発つ1888年より前に描いた最後の作品の一つである。




